はじめに:「思考整理プロンプト」へようこそ
このプロンプトは、人間関係など複雑でおひとりで抱え込むには大変なことについて、あなた自身の力で答えを見つけ出すためのツールです。
算数のように明確な答えが出るわけではありません。GeminiやChatGPTなどの生成AIとの対話を通して、あなたのモヤモヤの原因と解決法を、あなた自身が見つけ出すお手伝いをします。
この記事は、こんな悩みを持つあなたにおすすめです
- 仕事で… 「今日の打ち合わせ、なぜか手応えが良かった。何が要因だろう?」
- 生活で… 「最近、どうも夜の寝つきが悪い。原因は何だろう?」
- 人間関係で… 「あの人との会話、今日はなぜか弾まなかったな。何がいけなかったんだろう?」
- 創作活動で… 「ブログのこの記事、なぜか筆がスイスイ進んだ。何が良かったんだろう?」
具体的な使い方と効果
このプロンプトを使うと、頭の中の「もやもや」が、どのように「スッキリ」に変わるのか。具体的な例を見てみましょう。
【Before】
なんだか、今日〇〇さんと話した時、うまくいかなかったな…。 いつもはもっと楽しく話せるのに、今日は空気が重かった気がする。何か変なこと言っちゃったかな? 途中でスマホをいじり始めたのも、退屈だったからかもしれない。うーん、考えれば考えるほど、何が原因だったのか分からなくなる…。
この悩みをプロンプトに入力すると、AIは以下のように思考を整理してくれます。
【After】(AIによる分析結果の例)
分析したい事象: 〇〇さんとの会話が弾まなかったこと
考えられる要因の多角的な洗い出し:
- 自分側の要因(コントロール可能)
- 体調・気分: 今日は少し疲れていた、何か他に気になることがあったかもしれない。
- 話題選び: 相手があまり興味のない話題を、自分が一方的に話してしまったかもしれない。
- 聞き方: 相槌や質問が少なく、相手が「ちゃんと聞いてもらえている」と感じられなかったかもしれない。
- 相手側の要因(コントロール不能)
- 体調・気分: 相手も疲れていた、あるいは何か心配事を抱えていた可能性がある。
- 関心の変化: 相手の興味の対象が、以前とは変わっているのかもしれない。
- 環境的な要因(状況による)
- 場所: 周囲が騒がしく、落ち着いて話せる環境ではなかったかもしれない。
- 時間: 会話の時間が短すぎた、あるいは長すぎてお互いの集中力が切れたのかもしれない。
結論: 会話が弾まなかったのは、あなたのせいだけではないかもしれません。このように、自分ではコントロールできない要因(相手の状況や、その場の環境など)もたくさんあります。「自分が悪かったのかも」と一人で抱え込む必要はありません。
次のアクション: 完璧な会話を目指さなくても大丈夫です。次回もし話す機会があれば、ほんの少しだけ「相手の様子を気にかけてみる」くらいの、小さな一歩から始めてみてはいかがでしょうか。
さあ、使ってみましょう!【1-1:事象の要因分析プロンプト】
以下のプロンプトをコピーして、GeminiやChatGPTなどの生成AIに貼り付け、[ ]
で囲まれた説明の部分を、あなた自身の言葉で書き換えてみてください。
# 分析したい事象:
[ここに、「なんだか上手くいかなかったな…」と感じていることについて、あなたの頭の中にあるモヤモヤをそのまま書き出してみてください。【Before】の例より、もっと長い文章になっても全く問題ありません。]
# 考えられる要因の多角的な洗い出し:
* 自分側の要因(コントロール可能)
* 相手側の要因(コントロール不能)
* 環境的な要因(状況による)
# 結論と次のアクション:
【上級者向けのヒント:AIのトーンをカスタマイズしよう!】
【上級者向けのヒント:AIのトーンをカスタマイズしよう!】
このプロンプト集が出力するAIの回答は、基本的には丁寧で、あなたの気持ちに寄り添うスタイルになっています。
しかし、もしあなたが「もっと客観的に、ビジネスライクに分析してほしい」あるいは「友達と話すみたいに、もっと気軽に答えてほしい」と感じる場合は、プロンプトの最後に、あなたの希望を書き加えてみてください。
- 例1(辛口・ビジネスライク): 「
分析結果は、辛口で、客観的な事実のみを指摘してください。
」 - 例2(親しみやすい関西弁): 「
友達にアドバイスするような、優しい関西弁で答えてな!
」
AIは、あなたの言葉遣いに合わせて、最適なキャラクターで応答しようと試みます。あなただけの最高の思考パートナーに育ててみてください。
おわりに
今回は、思考整理プロンプトの最初の一個をご紹介しました。一度の回答で納得がいかない場合は、がっかりする必要はありません。AIの回答に続けて、「もっと〇〇の視点から分析して」のように、追加で質問をしてみてください。対話を繰り返すことで、思考はさらに深まっていきます。この他にも、あなたの悩みに合わせた様々なプロンプトがありますので、ぜひご活用ください。(目次ページへ)