第四紀(氷河時代)カレンダー

文明のコンパス

【1月〜3月】 氷河時代の幕開けと「原人」の挑戦

年始早々、地球のシステムが激変します。北極側に氷床が張り出し、地球は「両極体制」の本格的な氷河時代へ突入します。

日付出来事(年代)環境とドラマ
1月1日第四紀の始まり
(258万年前)
🧊 北半球の凍結
北米や北欧に巨大な大陸氷床が出現。地球の「冷蔵庫化」が決定的になる。
☁️ アフリカの乾燥化
熱帯雨林が縮小し、サバンナが拡大。森を追われた猿人たちが草原へ降り立ち、道具(オルドワン石器)を使い始める。
2月20日ホモ・エレクトス登場
(約190万年前)
🌡️ 寒冷化の進行
気温低下が進む中、長距離移動に適したスマートな体型と、大きな脳を持つ「原人」が登場。
🌊 海水準低下
氷が増えたことで海面が下がり、陸橋が出現し始める。
3月上旬出アフリカ(第1の波)
(約175万年前)
🎈 移動への圧力
環境変化に伴い、獲物を追って原人がアフリカを出る。ジャワ原人や北京原人の祖先がユーラシア大陸へ。人類初のグレートジャーニー。

【4月〜9月】 終わらない冬と「火」の獲得

カレンダーの中盤は、4万年周期で訪れる「氷期(寒)」と「間氷期(暖)」のサイクルの中、人類がじっと耐え、知恵をつける期間です。

日付出来事(年代)環境とドラマ
6月〜8月火の使用が普及
(約100〜70万年前)
🔥 エネルギー革命
寒冷化する夜と、肉食獣の脅威に対抗するため、人類が「火」を手なずける。
🌡️ 体温の維持
この暖房手段の獲得により、人類はより高緯度(寒い地域)への進出が可能になった。
8月〜9月ハイデルベルク人など
(約60〜50万年前)
☁️ 不安定な気候
ネアンデルタール人とサピエンスの共通祖先が活動。気候変動のリズムが徐々に変わり始め、環境適応への圧力が強まる。

【10月〜11月】 極寒の支配と「新旧人類」の誕生

秋に入ると、氷河サイクルのリズムが「10万年周期」へと変化し、氷期の寒さがより深刻かつ長期間続くようになります。

日付出来事(年代)環境とドラマ
11月5日ネアンデルタール人の分岐
(約40万年前)
🧊 氷雪への適応
ヨーロッパの厳しい寒さに特化した、屈強な体躯を持つ人類が誕生。彼らはマンモスなどの大型獣を狩り、極限環境を生き抜くスペシャリストとなる。
11月18日ホモ・サピエンス(新人)誕生
(約30万年前)
🌡️ アフリカの揺らぎ
アフリカ大陸内でも乾燥と湿潤が激しく繰り返される。この環境ストレスが脳の進化を促し、私たち現生人類(ホモ・サピエンス)が産声を上げる。

【12月】 運命の1ヶ月・最終氷期の世界

カレンダー最後の1ヶ月。ここから「最終氷期」と呼ばれる、最も新しい氷の時代に入ります。寒さはピークに達し、人類は生き残りをかけて地球全土へ拡散します。

日付出来事(年代)環境とドラマ
12月15日最終氷期の始まり
(約11.5万年前)
🧊 氷の拡大
ついに最後の、そして厳しい氷期サイクルがスタート。地球の平均気温は現在より5〜10℃も低下していく。
12月23日出アフリカ(第2の波)
(約6万年前)
🎈 乾燥と寒冷
アフリカの環境悪化に伴い、サピエンスが世界へ拡散。ネアンデルタール人と遭遇し、交配し、そして彼らを淘汰していく。
12月27日芸術の爆発
(約4万年前)
🔥 精神の進化
極寒の洞窟の中で、壁画や装飾品が作られる。厳しい環境下で、人類は「象徴」や「物語」を共有し、結束を強めた。
12月29日最終氷期最盛期 (LGM)
(約2万年前)
🧊 白い地球(ピーク)
氷床が最大に広がり、ニューヨークやロンドン、北海道の大部分が氷やツンドラに覆われる。
🌊 海面-120m
海が干上がり、ベーリング地峡(アラスカ-ロシア間)が陸続きに。人類はここを渡りアメリカ大陸へ。
12月31日
午前4時
完新世(現代)の始まり
(約1.17万年前)
🌡️ 劇的な温暖化
突如として氷期が終了。数十年〜数百年という短期間で気温が急上昇。
🌊 大洪水
氷が溶けて海面が上昇し、世界各地で大陸棚が水没(これが「ノアの方舟」等の洪水伝説の元になったとも言われる)。

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