環境・気候カレンダー

文明のコンパス

冥王代(Hadean Eon): 灼熱と高圧のサウナ

▼ 1月1日〜1月5日頃 (約46億〜45億年前)

  • イベント:マグマオーシャンと蒸気大気
  • 🌡️ 気温:1,000℃以上(岩石が溶ける温度)
  • 🎈 気圧:60〜100気圧(現在の深海600〜1000m相当)
  • ☁️ 大気: ほとんどが水蒸気とCO2。
    • 解説:地表はマグマの海。空は分厚い水蒸気の雲に覆われ、超高圧のサウナ状態でした。

▼ 1月下旬〜2月頃 (約44億〜40億年前)

  • イベント:海の形成と気圧の低下
  • 🌡️ 気温:200℃ → 100℃以下へ(急速に冷却)
  • 🎈 気圧:100気圧 → 約10〜20気圧(水蒸気が海になり激減)
  • ☁️ 大気: 水蒸気が雨になって海へ。残ったCO2が主成分に。
  • 🌡️ 水温:150℃〜200℃
  • 🧪 水質:強酸性の「毒のスープ」
    • 解説:水蒸気が凝縮して海になったため気圧が一気に下がりましたが、大量のCO2のせいで現代よりはずっと高圧でした。気圧が高いため、100℃を超えても沸騰しない「熱湯の海」でした。
    • 色の変化:pHは胃酸に近い強酸性。岩石から溶け出した鉄や重金属が大量に含まれ、海水は暗い緑色をしていました。塩分濃度も現在の数倍だったと考えられます。

太古代(Archean Eon): 温暖な温室地球

▼ 3月〜5月頃 (約40億〜25億年前)

  • イベント:暗い太陽とメタンの空
  • 🌡️ 気温:40℃〜80℃(諸説あるが非常に暑い)
  • 🎈 気圧:数気圧?(まだ現代より高い可能性)
  • ☁️ 大気: CO2とメタンが充満。
    • 解説:当時の太陽は今より30%も暗かったのですが、強力な温室効果ガス(メタンなど)のおかげで、地球は凍りつかず「お湯の海」でした。

▼ 5月頃

  • イベント:海洋の中和(毒からの脱却) 🧪
    • 解説:陸地の岩石(アルカリ成分)が海に溶け込み続けることで、酸性だった海が徐々に中和され、生命が住みやすい環境へと変化していきました。

▼ 5月下旬

  • イベント:縞状鉄鉱層の形成(海が青くなる日) 🔴➡️🔵
    • 解説:シアノバクテリアが光合成で出した「酸素」と、海に溶けていた大量の「鉄」が反応。鉄が赤いサビ(酸化鉄)となって海底に降り積もりました。
    • 結果:これが現在の鉄資源(縞状鉄鉱層)です。海から鉄などの不純物が除去されたことで、海は徐々に現在のような澄んだ青色へと変わっていきました。

原生代(Proterozoic Eon): 凍結と酸素の革命

古原生代(Paleoproterozoic)

▼ 6月下旬 (約24億〜22億年前)

  • イベント:大酸化イベントとヒューロニアン氷期
  • 🌡️ 気温:マイナス50℃(赤道付近も凍結)
  • 🎈 気圧:約1気圧へ近づく(CO2などの減少により低下)
  • ☁️ 大気: 酸素が登場し、温室効果ガスのメタンが分解される。
    • 解説:酸素の毒でメタンが消え、保温毛布を剥ぎ取られた地球は一気に冷凍庫へ。最初のスノーボールアースです。

中原生代(Mesoproterozoic)

▼ 8月~9月頃 (約18億~10億年前)

  • イベント:「退屈な10億年」と硫化水素の海 🥚
  • 🌡️ 気温:温暖で安定
    • 極端な氷河期もなく、暑すぎず寒すぎない気候が長く続きました。
  • 🎈 気圧:ほぼ現在と同じか、やや低い
  • 🌊 海洋:深海は無酸素・硫化水素の海
    • 解説:大気の酸素は少し増えましたが、深海までは届きませんでした。深海では硫黄を好む細菌が繁栄し、猛毒の硫化水素(腐った卵の臭い)を発生させていました。
    • 影響:この硫化水素が、生物の進化に必要な金属(モリブデンなど)を沈殿させて奪ってしまったため、真核生物の進化が停滞したと考えられています。

新原生代(Neoproterozoic)

▼ 11月上旬 (約7.2億年前〜6.6億年前)

  • イベント:スターティアン氷期(第2の全球凍結) 🧊
  • 🌡️ 気温:マイナス50℃
    • 解説:ロディニア超大陸の分裂に伴い、地球全体が厚い氷に閉ざされる。しかし、氷の下では火山活動によりCO2が大気に供給され続けていた。

▼ 11月5日頃 (約6.6億年前〜)

  • イベント:超温室状態(スーパー・グリーンハウス) 🔥🌪️
  • 🌡️ 気温:平均気温が50℃近くまで急上昇
    • 解説:氷が溶けた瞬間、溜め込まれていたCO2(現在の数百倍の濃度)が牙を剥き、極端な温暖化が発生。
  • 🌊 海洋:ハイパーハリケーンと栄養の流入
    • メカニズム:熱せられた海から猛烈な水蒸気が上がり、巨大な台風(ハイパーケーン)や酸性雨が陸地を猛烈に侵食。
    • 結果:陸の岩石に含まれるリンなどの栄養分が、泥流となって海へ大量に注ぎ込まれました(=天然の肥料散布)。

(解説:この急激な温暖化の証拠は「キャップカーボネート(ふたのような炭酸塩岩)」という地層として世界中に残っています)

▼ 11月8日 (約6.5億年前〜6.35億年前)

  • イベント:マリノアン氷期(第3の全球凍結) 🧊
  • 🌡️ 気温:再びマイナス50℃へ
    • 解説:大量の栄養が海に入ったことで、一時的に藻類などが繁殖してCO2を消費し、再び寒冷化。史上最も過酷な氷河期へ突入。

▼ 11月11日頃 (約6.35億年前〜)

  • イベント:エディアカラ紀の幕開け(スーパー・グリーンハウス) 🔥
  • 🌡️ 気温:一時的に超高温(平均40℃〜50℃?)
    • 解説:全球凍結の反動で、一時的に灼熱地獄となりましたが、急速な風化作用によりCO2が吸収され、温度が下がり始めました。

▼ 11月12日〜17日頃 (約6.3億年前〜5.42億年前)

  • イベント:エディアカラの楽園(安定した温室地球) 🌿
  • 🌡️ 気温:平均20℃〜25℃(現在より暖かい)
    • 比較:現在は極地に氷がある「氷室地球」ですが、当時は氷のない「温室地球」でした。生物にとって理想的な温暖気候が続きました。
  • ☁️ 大気:酸素濃度の上昇
    • 解説:穏やかな環境で藻類が光合成を続け、酸素濃度が上昇。これにより、エディアカラ生物群(柔らかい体を持つ巨大生物たち)が繁栄しました。
  • (補足)11月15日頃:ガスキエ氷期(一時的な揺り戻し) 📉
    • 一瞬の寒冷化がありましたが、全球凍結には至らず持ち直しました。

顕生代(Phanerozoic Eon): 約5億4100万年前~現在

古生代(Paleozoic Era):約5億4100万年前~約2億5200万年前

カンブリア紀:約5億4100万年前~約4億8500万年前

▼ 11月18日頃〜 (約5.41億年前〜)

  • イベント:カンブリア紀の開幕(超・温室地球と大浅瀬) 🌊🔥
  • 🌡️ 気温:平均20℃〜25℃(極めて温暖)
    • 解説:極地に氷はなく、地球全体が熱帯〜亜熱帯のような気候でした。高い水温は変温動物である生物の代謝を高め、活発な動き(捕食・逃避)を促しました。
  • 🎈 気圧・大気:CO2濃度は現在の約20倍
    • 解説:猛烈な温室効果が続いていました。一方で酸素濃度も上昇を続け(現在の60〜70%程度まで到達)、これが「硬い殻」や「複雑な神経」を作るエネルギー源となりました。
  • 🌊 海洋:大陸棚(浅い海)の劇的な拡大
    • 解説:海水面が上昇し、大陸の奥深くまで海が入り込みました。太陽光が降り注ぐこの広大な「浅瀬」が、カンブリア爆発の舞台となりました。

▼ 11月24日頃 (カンブリア紀末)

  • イベント:SPICEイベント(一時的な環境激変) 📉
    • 解説:カンブリア紀の終わり頃、海洋無酸素事変や一時的な寒冷化などが起き、三葉虫などの多くの種が絶滅しました(オルドビス紀への移行期)。

オルドビス紀:約4億8500万年前~約4億4400万年前

▼ 11月24日頃 (約4.85億年前〜): オルドビス紀

  • イベント:温暖湿潤から寒冷化へ 📉
  • 🌡️ 気温:徐々に低下
    • 解説:初期はまだ温暖(温室地球)でしたが、この時代に誕生した「最初の陸上植物(コケなど)」が岩石を風化させ、CO2を吸収し始めたことで、徐々に地球が冷え始めました。
  • 🎈 気圧・大気:CO2濃度が低下開始

▼ 11月25日 (約4.44億年前): オルドビス紀末

  • イベント:ヒルナンシアン氷期(大量絶滅) 🧊
  • 🌡️ 気温:急激な寒冷化
    • 解説:南極にあったゴンドワナ大陸に巨大な氷床が発達。地球規模で気温が下がり、海面も低下しました。
  • 🌊 海洋:生息域の消失
    • 解説:氷が水を吸い上げたことで「浅い海」が干上がり、大陸棚に住んでいた多くの海洋生物が絶滅しました。

シルル紀:約4億4400万年前~約4億1900万年前

▼ 11月26日〜11月29日頃 (約4.4億年前〜4.2億年前): シルル紀

  • イベント:気候の回復と安定 🌤️
  • 🌡️ 気温:温暖化へ戻る
    • 解説:氷河期が終わり、再び温暖な気候へ戻りました。気候が安定したことで、植物が本格的に陸上へ進出し始めました。

デボン紀:約4億1900万年前~約3億5900万年前

▼ 11月29日〜12月1日頃 (約4.19億年前〜3.59億年前): デボン紀

  • イベント:森の誕生と酸欠の海 🌳☠️
  • 🌡️ 気温:温暖から寒冷へ
  • ☁️ 大気:酸素濃度の上昇とCO2の激減
    • 解説:木質の幹を持つしっかりした植物(アーケオプテリスなど)が登場し、最初の「森林」が誕生しました。彼らが猛烈にCO2を吸収したため、再び寒冷化が進みました。
  • 🌊 海洋:海洋無酸素事変(デボン紀後期の大量絶滅)
    • 解説:森の土壌から栄養分が海へ大量に流れ込み、プランクトンが異常発生(赤潮)。その分解で酸素が使われ、魚たちの海は酸欠状態になりました。

石炭紀:約3億5900万年前~約2億9900万年前

▼ 12月3日頃〜 (約3.4億年前〜)

  • イベント:高酸素と氷室地球の到来 🌳❄️
  • 🌡️ 気温:温暖から寒冷へ(平均12℃前後)
    • 解説:デボン紀から続く植物の大繁殖により、CO2が激減。南極大陸(ゴンドワナ)には氷床が広がり、地球全体が寒冷化しました。
  • ☁️ 大気:酸素濃度35%(史上最高)
    • 解説:現在の1.7倍もの酸素がありました。濃い酸素のおかげで、メガネウラのような巨大昆虫が呼吸できました。

▼ 12月6日頃〜 (約3億年前〜)

  • イベント:パンゲア形成による乾燥化 🏜️
  • 🌡️ 気温:寒冷で乾燥
    • 解説:大陸が一つにまとまり始めたため、内陸部に湿った海風が届かず、広大な砂漠ができ始めました。これが「石炭の森」の衰退につながります。

ペルム紀:約2億9900万年前~約2億5200万年前

▼ 12月8日頃 (約2.8億年前〜)

  • イベント:超大陸パンゲアの過酷な気候 🧊➡️🏜️
  • 🌡️ 気温:極端な寒暖差
    • 解説:超大陸の内陸部は、夏は猛暑、冬は極寒という厳しい大陸性気候でした。乾燥に強い爬虫類(単弓類)が繁栄しました。

▼ 12月11日 (約2.52億年前)

  • イベント:グレート・ダイイング(ペルム紀末の大量絶滅) 🔥☠️
  • 🌡️ 気温:平均気温が25℃〜30℃へ急上昇
    • 解説:シベリアの巨大火山活動(洪水玄武岩)により、数十万年で気温が10℃以上も跳ね上がりました。
  • 🌊 海洋:スーパーアノキシア(超酸素欠乏)
    • 解説:温暖化で海流が止まり、海は40℃近い「熱いお湯」になりました。酸素がなくなり、生物の9割以上が死滅しました。

中生代(Mesozoic Era):約2億5200万年前~約6600万年前

三畳紀:約2億5200万年前~約2億100万年前

▼ 12月12日頃 (約2.5億年前〜)

  • イベント:スーパー・ホットハウス(回復不能な灼熱) 🔥☠️
  • 🌡️ 気温:ペルム紀を超える極熱地獄
    • 解説:大量絶滅の原因となった温室効果ガスが残り続け、赤道付近の海水温は40℃、気温は50℃〜60℃に達しました。暑すぎて赤道付近には生物がほとんど住めない「死のゾーン」が広がりました。
  • ☁️ 大気:低酸素(酸素濃度10〜15%)とコール・ギャップ
    • 解説:森が消滅したため(コール・ギャップ)、酸素を作る機能が低下し、現在の標高4000m級の息苦しさでした。
  • 影響:この「暑くて息苦しい」環境が、哺乳類の祖先(単弓類)を衰退させ、少ない酸素でも動ける「恐竜の祖先」が台頭するきっかけになりました。

▼ 12月14日頃 (約2.3億年前〜)

  • イベント:カーニアン多雨事象(突然の雨と緑化) 🌧️🦖
  • 🌡️ 気温:一時的に湿潤化
    • 解説:乾燥していたパンゲアに、約200万年間だけ世界的に雨が降り続く時期がありました。これにより植物が復活し、それを食べる恐竜が爆発的に増え始めました。

▼ 12月15日 (約2億100万年前)

  • イベント:CAMP(中央大西洋マグマ分布域)の噴火と大量絶滅 🌋📉
  • 🌡️ 気温:寒冷化(火山冬)→ 急激な温暖化(+3〜4℃上昇)
  • ☁️ 大気:CO2濃度が倍増
    • 解説:パンゲアが分裂を開始。現在の北米とアフリカの間から大量のマグマが噴出しました。最初は噴煙で寒冷化し、直後にCO2による猛烈な温暖化が襲う「気候のジェットコースター」状態でした。
  • 🌊 海洋:深刻な海洋酸性化
    • 解説:急増したCO2が海に溶け込み、海が酸性になりました。これにより、サンゴや貝類など「殻を持つ生物」が大量に絶滅しました。

ジュラ紀:約2億100万年前~約1億4500万年前

▼ 12月16日頃 (約1.9億年前〜): ジュラ紀前期

  • イベント:パンゲアの亀裂と回復 ⚡️🌧️
  • 🌡️ 気温:温暖化と湿潤化の始まり
    • 解説:三畳紀末の混乱が収まり、気候が安定し始めました。パンゲア大陸の内部に巨大な裂け目(リフトバレー)ができ、そこへ海からの湿った風が吹き込み始めました。
  • 🌍 地形:分裂の予兆
    • 解説:まだ大陸は繋がっていましたが、あちこちで大地が裂け、サラサラと崩れるように分裂の準備が進んでいました。

▼ 12月17日〜18日頃 (約1.7億年前〜1.6億年前): ジュラ紀中期

  • イベント:パンゲアの分裂と「緑の革命」 🌊🌳
  • 🌍 地形:北と南への分離
    • 解説:ついにパンゲアが北の「ローラシア大陸」と南の「ゴンドワナ大陸」に大きく分かれ始めました。その間に新しい海(テチス海や大西洋の赤ちゃん)が流れ込みました。
  • 🌡️ 気温:スーパー・グリーンハウス(湿潤)
    • 解説:海が増えたことで世界中で雨が降り、乾燥していた内陸部が「巨大なシダやソテツの森」に変わりました。
    • 結果:豊富な植物を食べ放題となった恐竜(竜脚類)は、この時期に史上最大サイズへと巨大化しました。

▼ 12月19日頃 (約1.5億年前〜)

  • イベント:安定した巨大恐竜の楽園 🦕
  • 🌡️ 気温:温暖湿潤
  • 🌊 海洋:パンゲアの分裂と湿潤化
    • 解説:大陸が裂け、間に新しい海(大西洋の原型)が生まれました。海からの水蒸気が内陸まで届くようになり、砂漠が減って緑が増えました。

白亜紀:約1億4500万年前~約6600万年前

▼ 12月20日頃 (約1.45億年前〜)

  • イベント:白亜紀の幕開け(寒冷化と生物交代) 📉🔄
  • 🌡️ 気温:一時的な寒冷化(クール・スナップ)
    • 解説:ジュラ紀から続く温暖化が一服し、一時的に気温が下がりました。大量絶滅ではありませんが、これにより植生が変化し、ステゴサウルスなどが減り、新しい恐竜グループへの交代が進みました。
  • 🌍 環境:大陸の分散
    • 解説:パンゲアは完全にバラバラになり、世界中に「浅くて暖かい海」が広がりました。これが後の「被子植物(花)」「海洋プランクトン(石油の元)」の大繁栄を支える土台となります。

▼ 12月21日〜25日頃 (約1.2億年前〜)

  • イベント:白亜紀の超・温室地球(ホットハウスの極み) 🔥🌸
  • 🌡️ 気温:再び上昇(平均25℃前後)
    • 解説:寒冷期を脱し、地球史上最高レベルの温暖気候へ。北極でもワニが泳ぐほどの暑さでした。
  • 🌿 植物革命:被子植物(花)の爆発的進化
    • 解説:昆虫(ハチなど)との共同作業で、花を咲かせる植物が急速に世界を覆い尽くしました。これに合わせて、恐竜の食性も変化していきました。

▼ 12月26日 午後6時15分頃 (約6600万年前)

  • イベント:巨大隕石の衝突と「衝撃の冬」 ☄️💥❄️
    • 解説:現在のメキシコ・ユカタン半島に直径約10kmの小惑星が激突。そのエネルギーは原子爆弾の10億倍以上でした。
  • 🌡️ 気温:瞬間的な灼熱 → 長期的な極寒(乱高下)
    • フェーズ1(衝突直後):衝突で飛び散った岩石が再突入する際の熱で、地球全体の気温が数百度まで上昇(オーブンの内部状態)。地上にいた生物の多くが焼死しました。
    • フェーズ2(数ヶ月〜数十年):舞い上がった煤(スス)と塵が太陽光を完全に遮断。「核の冬」と同じ状態になり、気温は氷点下まで急降下しました。
  • ☁️ 大気:光合成の停止と酸性雨
    • 暗黒の世界:太陽が届かないため、植物やプランクトンが枯死。これを起点に食物連鎖が崩壊し、恐竜を含む全生物種の75%が絶滅しました。
    • 硫酸の雨:岩盤(石膏)から蒸発した硫黄が、強烈な酸性雨となって降り注ぎました。

▼ 12月26日 深夜〜 (衝突から数千年後)

  • イベント:長期的な温暖化(余波) 🔥
    • 解説:塵が晴れた後、大気中に残った大量のCO2(衝突で蒸発した石灰岩由来)による温室効果が発生。寒冷化から一転して、数万年にわたる温暖化が続きました。

新生代(Cenozoic Era):約6600万年前~現在

古第三紀:約6600万年前~約2300万年前

▼ 12月27日 午前中 (約6000万年前〜)

  • イベント:温室地球の復活と哺乳類の楽園 🌴
  • 🌡️ 気温:温暖湿潤(白亜紀並み)
    • 解説:隕石の冬が終わり、再び世界は熱帯・亜熱帯のジャングルに覆われました。
    • 影響:恐竜がいなくなった空っぽのジャングルで、哺乳類が爆発的に進化・適応放散しました。

▼ 12月27日 お昼頃 (約5600万年前)

  • イベント:PETM(暁新世-始新世温暖化極大) 🔥📈
  • 🌡️ 気温:過去1億年で最も暑い時代へ
    • 解説:突発的に平均気温が5℃〜8℃も急上昇しました。北極の海面水温が23℃(亜熱帯並み)になり、北極圏にワニやカメが生息していました。
    • 原因:海底のメタンハイドレートの崩壊や火山活動など諸説ありますが、温室効果ガスが大量放出されました。

▼ 12月28日頃 (約4900万年前〜)

  • イベント:アゾラ・イベント(冷却のスイッチ) 📉🌿
  • ☁️ 大気:CO2の激減(逆温室効果)
    • 解説:北極海で「アゾラ」という浮き草が大繁殖し、大量のCO2を吸収して海底に沈みました。これにより温室効果が弱まり、地球が冷え始めました。

▼ 12月29日頃 (約3400万年前〜): 始新世-漸新世境界

  • イベント:南極大陸の凍結(アイスハウスの始まり) 🇦🇶❄️
  • 🌡️ 気温:南だけの寒冷化
    • 解説:南米大陸と南極大陸が完全に離れ、南極の周りを冷たい海流が回り始めました。これにより南極大陸だけに夏でも解けない「永久氷床」ができましたが、世界全体はまだ現在より温暖でした。

新第三紀:約2300万年前~約258万年前

▼ 12月29日〜30日頃 (約2000万年前〜): 中新世

  • イベント:草原の拡大と乾燥化 🌾
  • 🌡️ 気温:寒冷化と乾燥の進行
    • 解説:南極の氷床が安定して存在する中、徐々に北半球も冷え始め、雨が減りました。森林が減少し、代わりに乾燥に強い「草原(サバンナ)」が世界中に広がりました。
    • 影響:森がなくなったため、隠れる場所を失った類人猿の一部が、草原で立ち上がって歩き始めました(人類の起源への伏線)。

第四紀:約258万年前~現在

  • イベント:第四紀氷河時代の開幕(北半球の凍結) 🧊🐘
  • 🌡️ 気温:本格的な氷河期へ
    • 解説:ついに北極や北半球の大陸にも永久氷床が出現しました。パナマ地峡が閉じて海流が変わったことなどが原因とされます。
    • 違い:これまでは「南極だけ」でしたが、ここから「地球の両極」が凍る、過酷なサイクル(氷期・間氷期)が始まりました。私たちが生きている現在は、この極寒の時代の中では比較的暖かい「間氷期」ですが、それでも恐竜時代や古第三紀に比べれば、はるかに寒い世界です。

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